#インタビュー
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【佐原を元気に!】maruso kitchen(丸惣キッチン)が目指すもの

スイゴウの人
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佐原の町をもっと元気にしていきたい!
そんな思いで、町の人たちが集まって自由に活動できる場所として、また佐原観光に訪れた人が「佐原の日常が味わえる場所」として、『maruso kitchen(丸惣キッチン)』を始められたオーナーの小森康雄さんに、佐原の町、そして丸惣キッチンが目指すものについて語っていただきました。

 

他の事業をされている中での、marusoのオープン。
始めるきっかけとは?

私は佐原で生まれで、実家はmarusoから20メートルぐらいのところなんです。

ずっと地元で生活をしており、不動産業の仕事をしているので、町を見続けてきています。

その生まれ育った町が、やはりどうしても、空き店舗や空き家、さらにはもっと進んで空き地になり始めていて…
その状況というものにとても危機感を感じるというか、「この先、どうなっちゃうのかな」と寂しさを感じていたので、「町をちょっとどうにかしたいな」、「もうちょっと元気にしたいな」と思っていたところがありました。

 

佐原の町というのは、さわら町屋館がある小野川沿いの方に観光客が結構たくさん訪れていて、すごく賑わいがあるので、ふと見ると、佐原の町ってすごくいい感じだね、という風に見えるかもしれないですが、実はそんなことないんです。

 

川岸の方はやはり人は来るのですが、そこから一歩通りを挟んでみたりとか、ちょっと奥に入ってみたり。
marusoがあるこの通りも賑わっている地域から一本横に入った通りでして、かつては昔の商店街であり、この辺が中心市街地だったんですけど、今現状としては、ゴーストタウンと言ってしまったら言い過ぎですが、住んでる人はいるけれど、店も多くが閉まってしまっているという状況なんですよね。

 

そういった現状ですが、観光客が多く訪れる川岸などからも位置的にも近いですし、状況的にも考えてみても、こういった場所というはすごく隙間があってチャンスがある場所だと考えておりました。

 

仕事柄、「お店をやりたい」というご相談をいただくんですが、皆さん、お店を出したいと思われるのは川岸だったり、歴史的な町並みあたりとか。
しかし、そういうところですとお店をできるところがあんまりないんですよ。

お貸しできるような場所も少ないですし、あっても家賃も高くなっている。だけど、そういった場所と比べると、この周辺というのは家賃も安いしチャンスが転がっています。

 

残念ながら、そういうことをお話しても、この周辺は皆さんが期待されていない場所なので、なかなかピンとこないというか、「チャンスが転がっている」ということを実感してもらえないんですよね。そこを実感してもらえないことにちょっと歯がゆいというか、もったいないなって感じているところでした。

 

それであればということで、たまたま私の方で所有していたビルがあったので、ここを改装して、何か新しい商売を始めて、「この辺は、やり方次第ではこんなに楽しいんだよ」というところの最初の起点としてここを作ろうと思ったのがきっかけですね。

 

『構想から3年』2021年3月にオープン

この地域でどういったものをやるかという計画を作るのに、一年ぐらいかかりました。

いざ計画がまとまって、始めるかという時になって、私一人がやってしまうと『地元の不動産会社が自分たちの営業の一環でやってるんだろう』という感じになってしまうと思ったんですね。

 

やりたかったことは「この地域全体のその雰囲気を変えたい」ということであったので、まちづくりとして仲間を募ってやらないとダメだなと思い、仲間を集めたので、そこからまた少し時間がかかりました。

 

その中で集まってきて賛同してくれた仲間が私の他に3名おります。この3名に私を加えた4人で、『佐原家守舎(さわらやもりしゃ)』という町づくりの会社を作りまして、そこを運営母体としてここにmarusoという場所を作ろうということになりました。

そのような時間を経て工事が始まったのは、2019年の11月ぐらいでした。

 

 

途中、計画の変更もありました

着工した当初は、1階にお惣菜店、2階はゲストハウスにしようという計画で進んでました。

 

工事が始まって二か月ほど経過した頃に、新型コロナウイルスの流行が始まり、世の中の状況がガラッと変わってしまったので、「ゲストハウスをこのまま開業するのは厳しいだろう」ということになり、そこで計画変更を余儀なくされ、工事も中断したんですよ。

しかし、その中断している間に、お惣菜屋さんの後ろにシェアキッチンを作ろうかということになっていきました。

 

イートインスペースの奥にあるシェアキッチン

 

再計画をしてから工事を再開したので、完成したのは工事始まって一年以上経ってから。その結果、一番最初に計画してから始まるまで三年ぐらいかかってしまったということですね。

 

ゲストハウスは一旦ペンディングしたのですが、世の中の状況をみて再開したいです。

 

「丸惣」という名前に込められた想い

昔、農村には「惣(そう)」と呼ばれる農民同士が作る共同体、共同自治体というものが存在しました。

その中では皆さんが寄り集まって、一緒に農業をやる中で助け合いながらとか、お互いにルールを決めてその互助の関係があるような、農村の集落というか農民の共同体ですね。

 

それは比較的日本全国にあったのですが、関東にはそんなに大きなものがなかったそうです。

しかし、資料等によると、下総の国 佐原にはその大きな「惣」というものが存在したと書いてあったんですよ。元々この町には、そういった農民の協同組織というような形で、「惣」というものが存在してたそうです。

 

旧家にあったカゴを利用した荷物入れ

 

今、このように隙間だらけになってしまっているこの町の中では、「ここをどうしようか」なることがあります。そんな時に行政の力を借りようとか、何か大きな会社が来ないかな、と、第三者に頼るよりは、昔の「惣」のように町の人たちが、自分たちで自分たちの暮らしを作っていくような、そういった精神でこの町づくりを進めていきましょうよ、と思うんですね。

そのことを体現するような場所を作りましょうということになりましたので、この「惣」の字をとって「丸惣」と名付けました。

 

昔の「惣」を体現する場所として、目指していることとは

丸惣はお惣菜を販売していますが、一番目指すところというのは、お惣菜自体をもっといいものにしていこうというものではないんですよね。

 

お惣菜ってすごく日常ものじゃないですか。
日常的に町の人たちがここに訪れてくれている中で、そういう人達がこの場所、たとえば、後ろのシェアキッチンや店先などを通して、色々なことを起こしていってくれる、というのが一番目指したいところなんです。

 

どちらかというと、観光客の方に向けてというよりは、
この町の日常がここに集まるように
そして、佐原の日常が味わえる場所として
それを、観光に来てくれる人が楽しみにここに訪れてくれる

ということを目指しております。

 

 

今ですと、月に一回、野菜市というのを開催しています。これは、農家さんに野菜を持っきてもらったりしてるんですが、そういった商売に直結することだけでなく、例えば壁にこの飾ってあるドライフラワーを作ってる人も、自分の作品を持ってきて飾ってくれています。

それは、一応値段が書いてあって、買う人がいたら売ってもらって構わないし、インテリアとして飾っておいてもらっても構わないですよ、という感じで日常の延長線上でもってきてくれているのもなんです。

 

店内に飾られたドライフラワー。インテリアとしても飾られているが、気に入ったお客様が購入することもできる

 

そのほかにも、例えばこの店先で自分で作ったもの、たとえばハンドメイドで作ったものを日常的に出店してくれる人が増えたりとか、お菓子作りが得意な人とかが、「友達を集めてお菓子づくりをやろうかな」という感じで、後ろのチェアキッチンでお菓子作り教室のようなものを開催してもらったりとか。

そんな風に、「お惣菜を買いに来る」「ご飯を食べに来る」といったことだけでなく、消費以外の目的でも、町の人たちにここに集まってもらって使いこなしていってもらいたいですね。

 

今はこちらからをお声がけしたり、もし聞かれれば「いいですよ」という感じでやっていますが、こういったことを通して、この周辺の町の面白さを皆さんにもっと再確認してもらいたいので、皆さんが使いやすいようにアナウンスしていこうと思っています。

 

 

「丸惣の周辺、いいじゃん」となってもらえて、何かやろうと思った時に「あそこでお店やってみたいな」とか、「この辺でお店出すところないですか?」という感じになっていくと、少しずつお店が増えていって、楽しくなるんじゃないかな、と想像が膨らんでいきます。

 

「ミンナノヒナタ」

「ミンナノヒナタ」という名称をつけて、みんなが集える場所として屋上を開放しています。

その屋上は、2泊3日でDIYの得意な芸能人さんたちが、元気がなくなった佐原の町に憩いの場を、ということで作ってくれました。

 

屋上からは、佐原の町が一望できますし、「ミンナノヒナタ」という名前の通り、ひなたの中で、のんびりと過ごせる場所となっています。

 

可愛らしい看板。こちらから屋上へ向かいます

 

春の時期や、大祭の頃などはとても過ごしやすいので、こちらもどんどん活用してほしいですね。

 

[box04 title=”みんなでmarusoの壁を塗っちゃおう!”]

リノベーション中の2020年12月には、DIY塗装ワークショップを開催。

 

『まちのみんなの場所はまちのみんなの手で作りたい』

そんな思いで開催されたワークショップには、プロのペンキやさんの指導のもと、小さなお子様から大人まで総勢66名の方が参加されました。

シェアキッチンの壁を塗り塗り

 

まちのみんなの手でこの場所を作りたいというmarusoの皆さんの思いが実現出来た一日になったそうです。

[/box04]

 

お惣菜という日常であり、身近なものを通して町を楽しくしていくmaruso。お惣菜のコンセプトとは

佐原というのは元々さまざまな食材などの集散地でした。

江戸時代は、水運を利用して東北の米だったり、銚子から海産物だったりとか、そういったものがここに集まってきて、そこから江戸に向かって発信されていくという場所でしたので、ここは周辺の豊かな食材などが集まってくる場所だったという歴史的な背景があります。

 

また、この町にはずっと醸造という文化があり、その最盛期には酒蔵だけで36軒ありました。
今は造り酒屋さんは2軒になってしまいましたが、酒蔵の他に醤油蔵があって味噌蔵があって、酢などの醸造蔵もあったという具合で、昔のその規模で言うと、佐原は周辺の地域などよりもとても大きな醸造の町でした。

 

江戸時代などは、江戸で消費されるお酒の半分以上は佐原のお酒だったという事実があったりしましたが、鉄道などの交通網が発達していくとともに、京都の方のお酒の方がどんどん江戸でも売れていって、徐々に佐原のお酒が減ってしまいましたが、麹や醸造というのは、この町の本当の歴史的な食文化です。

 

また、今現在として周辺を見渡してみた時に、やはり千葉県というのは野菜生産量がすごく多く、この香取市も新鮮な美味しい野菜を作っている農家さんが周りにたくさんあります。

香取市でマッシュルームを作っている大きな会社があったり、ちょっと行くと東庄町にはおいしい豚肉を作っているところがあったり。さらにもう少し足を延ばしたら銚子や鹿嶋の太平洋の海の魚が手に入る。

 

そうやってみてみると、この町って結構食材の宝庫だな、豊かな食材に囲まれているところだなと感じるので、地元と近隣に伝わる豊かな食材・食文化を、ここでお惣菜にして発信していこう、ということでお惣菜はやっています。

ですので、近隣の野菜とかお肉だったりと、それプラスこの地元の歴史的食材である麹を使ってお惣菜を作る、というのがコンセプトですね。

 

 

また、かつてはそのような醸造の町だったのですが、「発酵とか麹とかがこの町の食文化なんだよ」ということを町の人たちがそんなにピンときていないというか腹落ちしてない部分があります。

「昔はなんか醸造の町だったね」とことは分かっているので、お惣菜を通して、皆さんにその良さとか魅力を少しずつ知ってもらえればいいなと思っています。

 

[box04 title=”近隣の豊かな食材”]

ローストビーフには、「かずさ和牛」を使用。

かずさ和牛は、上総の自然で育ち、霜降りでもあっさり食べられる牛肉です。

 

かずさ和牛は、千葉の豊かな自然に育まれた千葉県産銘柄牛肉の統一名称である

「チバザビーフ」

にも参加しています。

[/box04]

#スイゴウのおすすめ

この周辺だと、ちょっと一本入ると結構細い路地とか昔ながらの路地があったりするんですが、そういうところに、観光客向けではなく、地元の人向けにやってるお店が多いんですよ。

周辺の路地とかに隠れてますが、そういったお店は安くて美味しかったり、面白い人が店主をやってたり、結構魅力的なお店が隠れています。

『そういうところを探してもらうと、面白いんじゃないかな。』

 

<小森 康雄さん>

[chat face=”D03_0412-scaled-e1642553659712.jpg” name=”” align=”left” border=”none” bg=”none” style=””]1972年生まれ、香取市佐原出身。
(株)リビング&ルーム、(株)佐原家守舎の代表
2021年3月、古いビルをリノベーションし、maruso kitchenをオープン[/chat]

 

 

Photogallery

 

 

 

[box02 title=”maruso kitchen”]
香取市佐原イ532-10

[営業時間] 10:00〜20:00
[定 休 日] 日曜日
[T E L] 0478-79-0577
[駐 車 場] あり(無料)

[jin_icon_facebook][jin_icon_instagram]

 

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